お酒に強くなる方法はある?よく耳にする鍛え方のウソホント

10代を過ぎ、飲酒ができる歳になると、打ち上げや飲み会、コンパなどといった、多くの場でお酒を飲む機会があります。そういう場に参加すると、どうしてもお酒に強い人・弱い人がいるということがはっきりとわかります。世間では「飲み続けることで弱い人でも飲めるようになる」とか「吐き続けたら無限に酒が飲める」とか色々なことが言われていますが、実際のところはどうなんでしょうか?

2019年9月17日

「飲むほどお酒に強くなる」の可能性はゼロではない

人気のお酒の代表格ビール
人気のお酒の代表格ビール

よく耳にする、「日常的にたくさん飲み続ければお酒に強くなる」という噂。実はこれは間違ってはいないんです。

人間がアルコールを摂取した時、肝臓にあるアルコール脱水素酵素とアセトアルデヒド脱水素酵素と呼ばれる酵素の働きによって、人体に有害なアルコールを他の物質へと変換したのちに体外に排出しています。

生まれつき持つ遺伝子によってこれらの酵素の強さが決まっているのですが、実はこれらの酵素で分解しきれなかったアルコールを分解する、これらとは別の酵素「シトクロム」や「MEOS」は、飲酒をし続けることによって働きを活性化させることができます。

ですので、お酒を飲み続けることで、お酒が弱い人がより多く飲めるようになるのはこれらの酵素が強くなっているからと言えます。とはいっても、これらは補助的な酵素で、本来アルコールを分解するメインの酵素ではありません。

やはり遺伝によるアルコール脱水素酵素やアセトアルデヒド脱水素酵素の強さの方が、お酒の強さには強く影響します。ですから、飲み続けて鍛えるという方法はあまり期待はできません。

飲むほどお酒に強くなる気がする…その理由

しかし、あまり意味がないとはわかっていても、たくさん飲むほどお酒に強くなっている気がします。どうしてそのように感じるのでしょうか?理由を4つピックアップしてみました!

  1. 不快感に慣れただけ
  2. たくさん飲むことで自信がつく
  3. お酒の種類を知ることで飲み方を選べるようになる
  4. お酒が好きになる

お酒に強くなる気がする理由①不快感に慣れただけ

初めてお酒を飲んだ時、その特有の不快感が嫌!と感じる人も多いです。お酒が苦手…という人はもしかしたら、アルコールには強い体質かもしれないけれど、お酒の不快感が苦手なだけという可能性があります。

その場合は、その不快感に慣れてしまえば、より多くのお酒を飲むことができるようになるでしょう。

この場合は、もともとお酒に強い体質の人が、お酒の不快感に慣れただけなので、体がお酒に強くなっているわけではないので注意してください。

お酒に強くなる気がする理由②:たくさん飲むことで自信がつく

お酒に弱い人でも、何度か飲むことで自信がついてお酒に強くなったような錯覚に陥るかもしれません。どのようなことであれ、経験を重ねることは自信につながります。

ですから、少し無理して飲んだ一杯のお酒だって例外ではありません。

しかし、自分の中でそう思っているだけであって、無理してお酒を飲み続けることで、実際に体がお酒の耐性をつけられるわけではないので、自信がついたとしても、いきなり大量のお酒を飲むのは大変危険です。

お酒に強くなる気がする理由③:お酒の種類を知ることで飲み方を選べるようになる

お酒を飲む機会が増えるということで、おそらく知っているお酒の種類も増えてきます。お酒は、リキュールや割り方も様々なので、物によってアルコール度数はかなり異なります。

例えば、何も知らないでビールだけを飲み続けるのと、度数の弱く飲みやすいものも多いカクテルを飲むのとでは酔いの回り方にはっきりと違いが出ます。

自分の好みから無意識に度数の弱いお酒を選んでいる場合は、お酒に強くなったと感じるかもしれません。

お酒に強くなる気がする理由④:お酒が好きになる

お酒が弱い人は、少量の飲酒で泥酔してしまうためそこまで好きではないという人が多いですが、そういった人でも、飲み続けているうちにアルコールの中毒性からお酒が好きになってくるでしょう。

その場合、かつて嫌いだったものが好きになるという変化からお酒に強くなったと錯覚してしまうケースは十分あり得ます。

お酒が好きになってしまっても、体質が変わるわけではないので、お酒に対して苦手意識がなくなっても、大量に飲んだりするのは控えましょう。

「吐くとお酒に強くなる」は嘘

お酒に酔っているぬいぐるみ
お酒に酔っているぬいぐるみ

皆さんは、吐きたくなるほどお酒を飲んだことがありますか?飲酒して吐きたくなるのには理由があります。それは、先ほど紹介したアセトアルデヒドの毒性によるものです。

お酒の強い人は、アセトアルデヒドを素早く分解することができるのですが、弱い人は、分解に時間がかかってしまうために、アセトアルデヒドを早く体内から排出しようと嘔吐するのです。

「吐くまで飲んで鍛えればお酒に強くなる」と言いますが、前述した通り、アセトアルデヒドを分解する酵素の強さは遺伝するものです。飲酒と嘔吐を繰り返しても、残念ながらお酒に強くなることはできません。

さらに、飲んで吐いて記憶をなくして…といった酒癖の悪い人の印象をまとめた記事「お酒で記憶なくす男女の印象|病気になる前に飲み方を変えよう」もございますので、気になった方はチェックしてみてください!

経験を重ねてお酒に強くなる人は飲み方を覚えた人

前述した通り、遺伝でお酒に強いかどうかがほとんど決まってしまいます。酒に弱い人はちょっと損しているような気がしませんか?

しかし、お酒に弱いという体質を変えることはできませんが、飲み方を工夫することによって、お酒に弱い人でも、お酒を楽しむことが可能です。その方法を4つ紹介します。

  1. 選ぶお酒に気をつける
  2. たくさん水を飲み、たくさんトイレに行く
  3. 食事を先に済ませておく
  4. 肝機能を高めておく

お酒に強くなる人の飲み方①:選ぶお酒に気をつける

リキュールや割り方によって、アルコール度数はかなり幅があります。お酒の弱い方は、リキュールをそのまま飲むストレートやロックという飲み方は厳禁です。

それよりも、ジュースやお茶で割るようなカクテルなどを飲むことをお勧めします。また、炭酸水でお酒を割る方法は、体内の血流を良くしてしまいお酒が回りやすくなってしまうので、炭酸を含まない飲み物で割るのがいいでしょう。

お酒に強くなる人の飲み方②:たくさん水を飲み、たくさんトイレに行く

たくさん水を飲むことは、嘔吐しないためにもかなり大切なポイントになってきます。お酒を飲んだら同量程度の水を飲むことが好ましいです。

そして、多くの水を飲んだ分たくさんトイレに行くことで、なるべく早く体内からアルコールを排出するサイクルを作ってしまうのが大切です。

お酒に強くなる人の飲み方③:食事を先に済ませておく

「空きっ腹に酒」は酔いやすいと言いますが、これは事実です。空腹時にお酒を飲むと、アルコール血中濃度が急激に増えてしまい、すぐに酔いが回ってしまう原因となります。

ですので、お酒を飲む場合は、先に食事を済ませておくのがベストです。胃や小腸に物があることで、アルコールが吸収されるのをブロックする効果を発揮します。

お酒に強くなる人の飲み方④:肝機能を高めておく

アルコールを分解するのに一番頑張っているのが肝臓です。肝臓の機能を最大限発揮するためにも、前日や前々日のうちに疲れを取っておきましょう。

肝臓が疲労した状態だと、機能が低下してしまい、すぐに酔ってしまいます。良質な睡眠を摂るように心がけ、タンパク質を多めに摂ることで、肝臓の働きを活性化させましょう。

さらに、つまみには糖分を摂取することで肝臓のエネルギーを摂取することも大切です。

薬やサプリメントはお酒に強くなるのでは無く、一時的な補助

飲み会の前に栄養ドリンクやサプリメントを飲む方もいらっしゃいますが、それは一時的な補助としては有効な手段です。

肝臓に良いとされる栄養素をあらかじめ摂取しておくと、二日酔い防止やアルコール分解機能の効率が増すことがあります。

そのような、飲酒前後に飲むと良いサプリメントの成分を3つ紹介します!

  1. ウコン
  2. タウリン
  3. オルニチン

効果的なサプリメントの成分①:ウコン

肝臓を守る成分を含むウコン
肝臓を守る成分を含むウコン

ウコンに含まれる「クルクミン」という成分は、肝臓を保護する効果があります。そのため、何日か連続でお酒を飲む場合に二日酔い対策に飲むサプリメントとして有効ですので、年末年始の忘年会シーズンなどにオススメです。

こちらの成分を含むサプリメントは、お酒を飲む前に飲んでおくとより効果を発揮するそうです。

効果的なサプリメントの成分②:タウリン

タウリンを含むエナジードリンク
タウリンを含むエナジードリンク

タウリンは肝臓の働きを促進させる効果がある成分です。これは、飲酒した際のアルコールの分解にも効くと言われています。

肝臓機能アップの他にも、血液をサラサラにする効果や、血圧を正常に保つ効果などもあるので、生活習慣が乱れている方は積極的に摂取したい成分です。

効果的なサプリメントの成分③:オルニチン

オルニチンを多く含むしじみ
オルニチンを多く含むしじみ

肝臓の保護という面からも、機能促進という面からもサポートしてくれるオルニチンは、皆さんが持つイメージの通り、しじみに多く含まれます。

健康成分としてもあらゆる効果を発揮するオルニチンは、就寝前に飲むのが最適とされていますので、お酒を飲んだ後の眠る前に摂取すると良いでしょう。

お酒に弱い体質は変えられないがお酒を楽しむことはできる!

お酒の強さは遺伝によって決まってくるもので、お酒を飲み続けることで強くなるということは難しいです。

しかし、飲み方を気をつけることで、体質的にお酒が弱いという方でもお酒を楽しむことができます。

そのために必要なのは、お酒に関する知識と飲み方。正しい知識を得ることで、お酒とうまく付き合っていきましょう。